パッと見て分かりやすいように、スライド資料も作りました。
ぜひ参考にしてください。(スライドは、notebookLMで作成しました)
「うわ、また対策書だ・・・」
ISOとか、対策書、とかいう単語を聞くと「起きたミスを反省する」イメージが強いかもしれませんが、実は「ミスが起きる前に手を打つ」ことこそが本質です 。
これをマニュアルでは「リスク及び機会への取り組み」と呼んでいます。
不確実な世の中で、豊和鍛工が安定して良い製品を作り続けるための「予知能力」について学びましょう。
1. 「リスク」と「機会」って具体的に何?
ISOにおける定義を、現場の言葉に翻訳すると以下のようになります。
- リスク(望ましくない影響): 「放っておくと困ること、損をすること」です 。
- 例:ベテラン職人の退職による技術の断絶、設備の老朽化による突然の故障、原材料の高騰 。
- 機会(望ましい影響): 「うまく活かせば得をすること、成長のチャンス」です 。
- 例:最新設備の導入による生産性アップ、若手向けのIT教育によるミスの削減、新しい取引先の獲得 。
- 例:最新設備の導入による生産性アップ、若手向けのIT教育によるミスの削減、新しい取引先の獲得 。
2. マニュアルにはこう書いてあります:取り組みの手順
マニュアル参照箇所:[6.1 リスク及び機会への取り組み]
豊和鍛工では、以下のステップでこれらを管理するように定めています 。
- 特定する: 何がリスクで、何がチャンスかを洗い出す 。
- 分析・優先順位付け: どれが一番ヤバいか?(影響の大きさ)を考える 。
- 処置を計画する: どうすれば回避できるか、どうすればチャンスを掴めるか計画を立てる 。
- 実施する: 決めた対策を実際に行う 。
- 有効性の確認: その対策は本当に効いたのか?を確認する 。
- 継続的改善: 経験を次に活かす 。
これらの決定は、主に「部課長会議」で行われ、年度末に見直しがされます 。
3. 現場の私たちは何をすればいいの?
リスク管理は、会議室の中だけで完結するものではありません。現場の皆さんの「気づき」が最大の武器になります。
① 「いつもと違う」を報告する
「最近、機械の音が変だな」「この作業、今の手順だといつか誰かがケガをしそうだな」といった感覚は、立派な「リスクの芽」です。
- アクション: 異常を感じたら、すぐに班長や課長に相談してください。それが大きなトラブル(不適合)を防ぐ「予防処置」になります 。
② 改善のヒント(機会)を提案する
「ここにデジタルカメラを設置すれば、検査がもっと楽になるのに」といったアイデアは、会社の「機会」です。
- アクション: 現場を楽にする、品質を上げるアイデアを積極的に声に出してください。
4. 今回のまとめ:作成・確認する帳票
リスクと機会の取り組みを支える大切なデータは、主に以下の書類に残ります。
| 帳票名 | 役割 |
| 部課長会議議事録 | リスクと機会を決定し、対策を話し合った証拠です 。 |
| FMEA(故障モード影響解析) | 製品の欠陥が起きる原因を事前に分析するツールとして、必要に応じて利用します 。 |
| 是正処置報告書 | トラブルが起きた際、「リスクが現実化した」と捉えて再発防止策を記録します 。 |
マネージャーより一言
「石橋を叩いて渡る」という言葉がありますが、ISOのリスク管理は、叩いて壊れそうな橋を見つけるだけでなく、「隣にもっと安全で短い橋をかけるチャンスはないか?」と探すことでもあります。
皆さんが現場で感じる「ヒヤリ・ハット」や「こうしたい!」という声が、豊和鍛工をより強くします。
次回、第5回は「毎年の『宿題』を決めよう!年度方針」です。
洗い出したリスクや機会を、どのように具体的な「数値目標」に落とし込んでいるのかを解説します。

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