豊和鍛工流・ISO勉強会:第3回「誰が何を決めるの? チームでつなぐ『役割と責任』」

パッと見て分かりやすいように、スライド資料も作りました。
ぜひ参考にしてください。(スライドは、notebookLMで作成しました)




前回は会社の大きな看板である「IMS基本方針」について学びました 。
今回は、その方針を実現するために、「誰が、どのような責任を持って動くのか」という、組織のチームワークのルールについて解説します。

ISOは「誰か一人が頑張るもの」ではありません。
ラグビーのパス回しのように、全員が自分の役割を理解してバトンをつなぐことで、初めて最高品質の鍛造品が完成するのです 。


1. マニュアルにはこう書いてあります:組織の役割、責任及び権限

私たちのIMSマニュアル(箇条5.3)では、会社を支える主要な役割が明確に定められています 。

① 最高責任者(社長)

豊和鍛工のIMS運営において、最終的な説明責任を負うリーダーです 。

  • 役割: IMSが意図した結果を達成できるよう指揮し、必要な「人・モノ・予算」などの経営資源を確保します 。
  • 現場への関わり: 皆さんが「仕事がやりづらい」「設備が古くてミスが起きやすい」と感じたとき、それを解決するためのリソースを整える決断を下します 。

② 管理責任者・品質保証責任者

最高責任者から任命され、実務の舵取りを行う責任者です

  • 管理責任者: 仕組み(IMS)が規格どおりに動いているかを確認し、その状況を最高責任者に報告します 。
  • 品質保証責任者: 「顧客満足」を達成するために、社内から様々なアプローチを行い、品質を安定させる役割を担います 。

③ 各部門の責任者(部課長)

現場の最前線でルール(標準)を徹底させるリーダーです。

  • 役割: 自分の部署の目標を立て、メンバーのスキル(力量)を把握し、必要な教育訓練を行います 。



2. 豊和鍛工の「組織図」を見てみよう

マニュアルの「表-1 対象組織及び主な業務内容」には、各課の具体的な仕事が定義されています

部署名主な業務内容(ISO上の役割)
IMS事務局内部監査の運営、文書管理、外部との窓口業務
総務課教育・訓練の取りまとめ、財務、人事管理
品質保証課品質保証活動の主導
業務課営業、調達、生産計画の立案、材料・型の手配
製造一課・二課型鍛造品の製造、コイニング、孔あけ、出荷業務
技術課生産準備、設備保全
熱処理課鍛造品の焼戻し
保全課設備保全 、金型整備

このように、あなたにとっては当たり前の役割に見えますが、ISOではこれらを「文書化」して明確にすることを求めています 。

誰が何に対して責任を持つかがハッキリしていれば、トラブルが起きたときも迷わずに報告・相談ができるからです 。



3. 具体的に、現場の私たちは何をすればいいの?

「責任」と聞くと難しく感じますが、現場の皆さんに守ってほしいことはシンプルです。

① 自分の「守備範囲」を知る

自分がどの課に属し、どの工程を担当しているか。その工程で「絶対に守らなければならないルール」は何かを確認してください

  • アクション: 現場に掲示されている組織図や、自分の職務内容(何を担当しているか)を再確認する。

② 「勝手な判断」をしない

ISOでは権限も決まっています。「これくらいならいいだろう」と個人の判断でルールを変えてしまうと、後の工程で大きな不適合(ミス)につながります

  • アクション: 判断に迷うことがあれば、マニュアルで定められた「上司(責任者)」にすぐに相談する。

③ 積極的に参加する

ISOの原則の一つに「人々の積極的参加」があります 。
皆さんの現場での気づきが、仕組みを良くする一番のヒントになります 。

  • アクション: 「この作業手順はもっとこうした方が楽だ」「この設備は壊れそうだ」といった意見を、責任者に伝える 。



4. 今回のまとめ:確認する帳票

第3回に関連する、組織のルールを支える資料です。

  • 表-1 対象組織及び主な業務内容: IMSマニュアルの9ページにあります 。自分の課がどのような役割を担っているか、一度目を通してください。
  • 有資格者リスト(または力量表): 誰がどの作業を任されているか(権限)を管理する大切なリストです 。



先輩マネージャーより一言

ISOにおける組織は、時計の歯車のようなものです 。 大きな歯車(経営層)が回っても、小さな歯車(現場の一人ひとり)が噛み合っていなければ、正確な時間を刻む(=良い製品を作る)ことはできません

「自分の仕事は、次の工程の誰に影響するのか?」

この視点を持つだけで、豊和鍛工のチーム力は劇的に向上します。

次回、第4回は「石橋を叩いて渡る『リスクと機会』です。

不確実な時代を勝ち抜くために、私たちが事前にどんな準備をしているのか、その裏側をお話しします。

一緒に「強い現場」を作っていきましょう!

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